子宮内膜症

子宮内膜症
子宮内膜に似た組織が卵巣や卵管に発生する

最近、20~40代の女性に急増している婦人科系の病気があります。子宮内膜症です。 子宮の内側をおおう内膜は、エストロゲンという女性ホルモンの働きでつくられ、月経時にはがれて血液といっしよに排出されます。

この子宮内膜とよく似た組織が、卵巣や腹膜にできてしまうのが子宮内膜症。 月経痛を引き起こすだけでなく、卵巣の機能が低下し、卵管が詰まるなどして、不妊の原因にもなっています。

不妊女性の2人に1人は子宮内膜症ともいわれていますが、これは現代女性が妊娠適齢期に妊娠せず、体が不自然を感じているために起こるものです。 妊娠のためにはなるべく自然にさからわない暮らしが理想です。

Pick up! 子宮内膜症のレビュー

結婚してすぐ赤ちゃんができると思っていましたが、2年たっても一向にその兆候がなく心配になり夫婦で受診したところ、主人は精子の数が通常の5分の1ぐらいしかない事がわかりました。 おまけに私も子宮内膜症と診断されダブルショックでした。 不妊治療を受けるかどうか迷っていたとき ...

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子宮内膜症の治療法

子宮内膜症
子宮内膜に似た組織が卵巣や卵管に発生する

子宮内膜症は、年齢が若い場合はまず治療を行い、完治してから妊娠をめざします。 しかし、妊娠を急ぐ場合や内膜症が軽い場合は、不妊治療を先行することもあります。

①対症療法で痛みをやわらげる

子宮内膜症の治療は行わず、鎮痛剤や漢方薬を服用して痛みをやわらげ、経過をみます。

②偽閉経療法で病巣を小さくする

ホルモン療法で月経を一時的にストップさせ、病巣を小さくする方法。月経をとめる方法としては、ピルを服用して妊娠中に近い状態をつくる偽妊娠療法もあります。

③腹腔鏡手術で病巣を取り除く

癒着がひどい場合などは、腹腔鏡手術により、癒着部分を剥離したり、嚢胞を取り除いたりして妊娠の妨げとなっている病巣を取り除きます。妊娠はその後にめざします。

早い時期の「腹腔鏡検査」を

子宮内膜症の疑いがでたら、なるべく早く「腹腔鏡検査」を受けたほうがいいでしょう。 腹腔内の子宮内膜症の確定診断は、腹腔鏡検査などをしないかぎりできません。 しかも、腹腔鏡検査をするメリットは、お腹の中を何回も洗うので、それによって妊娠阻害物質が洗い流されて、妊娠の確率が上がるというところにもあります。

子宮内膜症の最善の治療は、妊娠です

子宮内膜症の最善の治療は、妊娠です。 妊娠すれば生理が止まりますから、内膜症が軽快していくわけです。 しかし、 その妊娠を難しくしているのが内膜症であるというジレンマがあるわけです。

したがって、最近の治療の傾向として、症状がそんなに強くない女性に対しては、 積極的に妊娠を目指すという方向になっています。 妊娠=内膜症の治療+本来の希望 でもあるわけですから、まさに一石二鳥というわけです。

子宮内膜症にかかると妊娠率は低下します

子宮内膜症妊娠
子宮内膜症と妊娠率

子宮内膜症や性感染症などの婦人科系疾患があると、妊娠率は本来(ピンクの線)のカーブに比べ、ぐっと低く、特に30歳で急降下。 子宮内膜症は早めのケアが必要になってきます。

子宮内膜症には抗アレルギー作用のある食事を心がける

子宮内膜症緑茶
子宮内膜症に緑茶

子宮内膜症は、一種のアレルギーではないかといわれています。その原因とされるのは、ダイオキシンなどの汚染物質なのです。 ですから、抗アレルギーの効用のあるカテキンが多く含まれる緑茶を食材にするのがおすすめです。

緑茶の場合、「フラボノイド」という物質が含まれており、これは強い抗酸化作用があります。 膣粘膜や組織を破壊している活性酸素に対抗する物質が含まれています。

また亜麻仁油やシソ油などに含まれるオメガ3脂肪酸には子宮内の炎症が悪化するTNF-αを抑制する働きがあるため,生理痛の緩和や子宮内膜症の改善におすすめです。 上手に利用して、効果のある食事を楽しくとりましょう。

出典元:

Reviewed by

  • Sachiko Mitarai, MD
    Sachiko Mitarai, MD

    子宮内膜症は本来、子宮の内側だけにあるはずの子宮内膜が子宮の外側で増殖して生理のたびに出血し、重い生理痛などを引き起こす病気。重症化すると、卵巣内に嚢腫(チョコレート嚢腫)ができます。骨盤内に炎症が起こるほか、病巣と卵管や卵巣、子宮。腸管などが癒着を起こして、排卵や着床などがスムーズにいかない場合があります。軽症で妊娠を急ぐ場合は鎮痛剤で様子をみるだけの場合もありますが、チョコレート嚢腫が5cmを超える場合や、薬で症状がコントロールできない場合は、早めに腹腔鏡下手術(おなかに小さな穴をあけて行くう)をすることも。卵管に問題があれば体外受精を検討します。