基礎体温表の作成

基礎体温表
基礎体温表を作成してみましょう

妊娠したいと思ったとき、女性にまずやってもらいたいことがあります。 それは「基礎体温」を記録することです。

いつもっとも妊娠しやすいのかを教えてくれる手軽で絶好なツールが基礎体温表です。 基礎体温表ほど、女性の体が今どのようになっているのかを医療機関に頼らず、手軽に知らせてくれるツールは他にありません。

基礎体温表の見方のコツさえ覚えれば、自分の体の内部の状態が手に取るように分かります。 基礎体温は1週間だけ測っても、意味はありません。

少なくとも2~3ヵ月分程度のデータがないと、生理周期や排卵時期などを予測することは困難です。 完璧主義は続けて測ることへのハードルを上げます。それより、気楽に続けて基礎体温表をつけることを習慣化しましょう。

Pick up! 基礎体温のグラフからわかることのレビュー

基礎体温をつけ始め自分が すごく低体温な事に気づきました。 排卵はあり、二層には、分かれているのですが、 これでは、半年かかるなあと思っていました。 そしてつぎの周期に変化が!!!! 低体温が高温期なみの体温に!!これには本当にびっくりしました。 妊娠が近づいていると自分でも確信しました ...

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基礎体温とは

起床直後で安静時の体温のこと。女性は、排卵後に卵巣から分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)に体温を上昇させる作用があるため、生理周期によって基礎体温が変動します。その変動から、妊娠を維持させる役割のある黄体ホルモンがきちんと分泌されているかがわかったり、排卵のタイミングを推測したりできます。

正しい基礎体温の測り方

体温計は基礎体温を計る専用の婦人体温計(小数点第2位まで測定できるもの)を使います。 肝心なのは 記入する基礎体温表の用紙です。

おすすめなのは時間の経過と基礎体温の変化がひと目で見られる一覧性のあるものをおすすめます。

基礎体温の測り方

朝、目が覚めたら計測は、からだを動かすと体温が上がるので、寝たままの状態で測ります。基礎体温計は寝る前に枕元に置いておくようにしましょう。

  1. 目覚めたら、寝ているまま体温計を口にくわえる
  2. 口を軽くとじ、体温計を指で押さえて測定
  3. 基礎体温表に記入

基礎体温の測り方のポイント

  1. 毎朝できるだけ一定の時刻に測る
  2. 目覚めてから計測終了まで、起き上がったり動いたりしない
  3. 舌の下(裏)の奥にある、中央のすじ(舌小帯)の横で測る。下の上で測ると誤差が大幅に出てしまうので注意。

こんな行動は基礎体温に影響します

  • 4時間以下の睡眠・起床から数時間前のトイレ
  • 前日のアルコール
  • 夏の寝汗、冬の電気毛布
  • 深夜2時を過ぎる就寝、朝5時前の起床

妊娠のためには基礎体温が高温期と低温期が周期的にくり返されることが、大切です。 記入に際しては、基礎体温の他にも以下のような情報を書きこむようにするといいでしょう。

情報を書き込む

  • 生理日には×印をつける
  • セックスがあった日には○をつける
  • おりものや不正出血など、女性特有の症状があったら、それも書き込む
  • 排卵日検査薬の結果を記入する(陰性なら<->、陽性なら<+>どちらか判別が難しい場合は<±>

書き込む情報が多いと、妊娠に対する体の準備状況も把握しやすくなってきます。 このほか、もし不妊治療を始めた場合は、通院した日、検査結果、服用した薬なども書き込みましょうとします)

基礎体温表の見方とチェックポイント

基礎体温表の見方
生理周期が28日の場合の例

妊娠するためには、自分の排卵の時期を知ることが最も重要となります。 さらに、生理の周期を知ることで、自己管理もしやすくなるのです。

それらを把握するための最高の指標となるものが基礎体温です。 万が一、妊娠の障害となる婦人科系のトラブルが見つかったときにも、基礎体温は対処法を導き出すための有効なデータとなります。

ここでは上のような理想的な基礎体温グラフをもとに、そこからわかることを見ていきましょう。

月経期 体温低下、次の排卵に備える

受精卵が着床しない(妊娠しない)場合、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が減少。子宮内膜がはがれ、血液と一緒に体外に排出されます(生理)

  • 期間は6~7日程度

卵胞期 体調良好

卵子を育て、排卵を準備する期間。 卵巣の中にある原始卵胞が育ち、卵胞ホルモンが分泌されます。 生理周期1回につき5~6個程度の原始卵胞が育ち、その中のひとつが成熟します。 卵胞ホルモンの影響で子宮内膜が厚くなります。

  • 期間は6~7日程度

排卵期 妊娠しやすい時期

排卵後は体温が上がる! 卵胞ホルモン(エストロゲン)が上限まで分泌されると、脳では黄体形成ホルモン(LH)が放出され、卵巣に排卵するよう指示を出す黄体形成ホルモンが成熟した卵胞を刺激し、卵子が飛び出す(排卵)。

  • 期間は排卵の3~4日前から排卵後の1~2日

黄体期 体調が不安定な時期

排卵が終わると卵巣に黄体がつくられ、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌し受精卵が着床しやすいよう、子宮内膜がさらに厚くなります。

  • 期間は11~15日程度

基礎体温表のチェックポイント

生理周期

生理周期は、生理開始日から、次の生理の前日までの日数。28~35日くらいが一般的で、たまにずれても7日以内なら心配ないでしょう。

22日以内だと「頻発月経」といい、卵胞の成長が充分でない可能性が。39日以上だと「稀発月経」といい、排卵トラブルの可能性があります。

低温期と高温期の二相に分かれているか

二相に分かれることで、排卵があると考えられます。生理から排卵までは低温期、排卵後から次の生理までが高温期で、低温期と高温期の間に排卵するのが正しいリズム。

二相に分かれない場合、生理があっても排卵していない「無排卵月経」の可能性もあり、不妊につながる心配が。

また、低温期、高温期、それぞれの中で体温が安定し、グラフの線がギザギザしすぎないのが理想です。

低温期から高温期へは3日以内で移行し、体温差は0.3~0.5℃

低温期と高温期は、上の表で示すほどくっきり分かれない場合もありますが、全体的に0.3~0.5℃くらい差があればokです。

温度差が少ない場合、黄体ホルモンの分泌か少ない可能性も考えられます。 低温期の体温は36.2~36.5℃、高温期は36.7℃以上が目安。

また、低温期から高温期への移行は3日以内が望ましいです。

出典元:

Reviewed by

  • Sachiko Mitarai, MD
    Sachiko Mitarai, MD

    基礎体温を測ったらすくに記録する習慣を。基礎体君表は病院で入手できるほか、最近は便利なスマホのアプリもあります。グラフの形は人それぞれですが、高温期と低温期を人さし指で隠し、このときに左右の指に高さの差があれば2層に分かれていることがわかり安心です。基礎体温表は医師に相談するときの判断材料に。体温だけではなく、セックスの有無やおりものの色や状態、においなど、簡単でもいいので気づいた点を毎日メモしておくと役立ちます。つけ忘れてしまっても気にせずに、翌日からまた記録を。要は続けること肝心です