卵子老化のサイン 卵子の質を上げる方法
体が歳とともに老化していくように、卵巣や卵子も老化していきます。 普段から卵巣にやさしい生活をこころがけ、「卵巣年齢」を若々しく保ちましょう。
生まれた時から卵子を持っている
女性は、卵巣の中に一生分の原子卵胞(卵子のもとになる細胞)を持って生まれてきます。 その多くは成熟せずに消滅し、生まれたときに約200万個あった原子卵胞も、生理が始まるころには20万から30万個になります。
その後、毎月数百個ずつ減少し、45歳になるころには数千個まで減ります。 女性が一生を通じて排卵する卵子の数はわずか500個ほどで、多くは成熟せずに消滅してしまうのです。
Pick up! 妊活レビュー
私の場合は、卵が育ちにくい為に、毎日のように病院に通って、筋肉注射やホルモン剤を飲んだりしていました。 卵が育ったとしてもグレードが悪く、結果的に流産してしまい、また再び毎日の通院・・・の繰り返しで、不妊治療をすることに疲れてしまいました。 子供は諦めるけど、せめて病院に通わずとも、薬に頼らずとも、生理がくるように改善できたらいいなと思っていました ...
妊活レビューの続きはこちら
卵巣・卵子は歳とともに老化する
加齢により原始卵胞の数が減ると同時に、卵巣の老化が進むと、卵子の質も低下します。 そのため、受精能力のある卵子を育て、排卵させることが困難になります。
一般的に38歳以上になると、原始卵胞の数が2万5000個以下になり、以降は老化が急激に加速します。 そのため、46歳以降で妊娠を望むのは難しくなると言われているのです。
実年齢と卵巣の若さは違う
最近、医師のあいだでは卵巣年齢が注目されるようになりました。 卵巣年齢は、血液の抗ミュラー管ホルモン(AMH)の数値から算出されます。
このホルモンは未熟な卵胞の細胞から分泌されるもので、卵巣の中に、受精能力のある未熟な卵胞が多いと数値が高くなり、数値が低いと卵巣年齢が高いことになります。
この卵巣年齢は、通常、歳とともに高くなるものですが、なかには実年齢よりも若く、妊娠力が高い人もいます。 卵巣の老化は自然現象ですが、普段の生活習慣や食生活などにより、老化のスピードを遅くすることはできます。 もちろん、卵巣年齢も37歳以上になると、妊娠力が低くなってきます。
AMH(アンチミューラリアンホルモン)とは、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモン。 血中のAMH濃度により、残存する卵胞数を 測定し、卵巣年齢を知ることができるのです。 検査は保険適用外のため実費で約7000円前後(施設によって異なります)。
自分の卵子数をチェック
12歳のときに30万個あった原始卵胞が1周期に1000個ずつ減り続けると仮定した計算式。あくまでも目安で実際と異なりますが37歳以上だとマイナスになってしまうのです。
- (あなたの年齢-12)×12(周期)×1000=X個
- 30万個-X個=残りの卵子の数
ここでの数はおおまかなものです。個人差が大きく、実際とは異なります。
卵子の質を上げる方法
規則正しい生活を送る
朝は早く起き、夜はゆっくり休むという当たり前の生活をすることで、卵巣が機能しやすくなります。
ストレスをためない
ストレスがたまると、女性ホルモンのリズムが狂う可能性があります。リラックスを心がけましょう。
体を冷やさない
体が冷えると血流が悪くなり、卵巣の働きも悪くなります。とくに下半身は温めるようにしましょう。
過激なダイエットをしない
急な減量は、女性ホルモンの分泌を抑えてしまうことがあります。 ダイエットは緩やかに行うようにしましょう。
バランスのいい食事をとる
偏った食事では、からだ全体の生命力がおちます。 栄養バランスを心がけた食事をしましょう。
禁煙する
喫煙習慣のある人は、女性も男性も不妊になる可能性が高まると言われています。 すぐに禁煙を。
妊娠を望むのが、先のことならピルで排卵を休ませる
卵子は卵巣を破って飛び出すため、毎月の排卵は卵巣を傷つけます。仕事などの理由で出産はもう少しあとになりそうだと思ったら、今は低用量ピルで避妊をして、排卵を止め、卵巣を休ませるのも手。とはいえ、卵子の老化は止められないので、早めの妊娠計画はマストです。
Pick up! 妊活レビュー
40歳のとき結婚、後がないと思いすぐ妊活をスタート、病院に行き、検査しました。 黄体機能不全で高温期が9日しかなく、高齢なので卵子の質がよくなく、体外受精も難しいといわれました ...
妊活レビューの続きはこちら
卵巣年齢チェック 卵子老化のサイン
子宮に起こる生理と密接な関係にある卵巣。生活習慣や肌の状態から卵巣年齢がわかります。
- 生理周期が不安定…(A)
- 生理前に眠くなったり落ち込んだりする…(B)
- 経血の量が減ってきた…(A)
- 生理周期が短くなってきた…(B)
- 夜ふかしすることが多い。深夜一時過ぎに寝ることが多い。…(C)
- 寝つきが悪い。夜中に何度も目が覚める。…(C)
- 緊張の多い仕事をしている…(C)
- タバコを吸う…(B)
- 肥満…(C)
- ダイエットで急激にやせたことがある…(A)
- 冷え性。手足の先が冷たい…(C)
- 特に病気でないのにやる気が出ない…(B)
- 過敏肌。肌荒れしやすい…(C)
- 肌のくすみが気になる…(C)
※項目についている記号が何個になったか、書き出す。 A…2点 B…1点 C…0.5点として、合計点を出して今の実年齢にテストの合計点を足した数が卵巣年齢の目安です。
20代だった人
若さいっぱい。肌や髪も健康的です。
30代前半だった人
卵巣の成熟期。妊娠力も十分。
30代後半だった人
そろそろ曲がり角。ホルモンバランスの乱れ
40代以上だった人
老化が加速中。炎症を起こしている可能性も。気になる症状がある場合は一度婦人科へ
Reviewed by
-
Sachiko Mitarai, MD
女性には生まれたときに約1000万個もの卵胞がありますが、加齢とともに減少していきます。31歳から妊娠力低下の兆しが見られ、ガクッと卵胞数が減る37歳から顕著に下り坂へ。それと同時に女性ホルモの分泌も低下していきます。これは見た目の若さやその人の環境には関係なく、どの女性にも起こる加齢現象です。年齢が高いからこそ、まずは赤ちゃんを迎える自分が健康体であること、持病がないことが基本です。そのため、健康診断、婦人科検診を定期的に受けましょう。