妊娠しやすい食べ物
赤ちゃんのもとになる精子や卵子は毎日の食べる食べ物からできています。脳が働くのも、卵巣が機能するのも食べ物から得た栄養のおかげです。妊娠しやすい食べ物を紹介します。
まずは毎日食べる食べ物で体の基礎をととのえて妊娠しやすい体作りをしましょう。 健康的な食生活を作ることは妊娠しやすい体をつくるだけではなく、生まれてくる赤ちゃんの健康にもつながります。
ぜひ食生活は大事にしてください。
Pick up! 妊娠しやすい食べ物のレビュー
結婚したら当然子供が生まれるのだろうと思ってはいましたが、現実には自分の食事もきちんと取れないほどの忙しい毎日。 夫婦仲は良くても体力や気力にも限界があります ...
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妊娠しやすい食べ物一覧
妊娠しやすい体作りのために食べ物から取りたい栄養素
タンパク質
タンパク質は骨や体の内臟にはじまり、髪の毛や血管、皮膚や爪などまで、人間の体づくりに欠かせません。 お肉のたんぱく質は子宮内膜や血液の材料になるし、赤身肉には鉄も豊富なので、妊娠によくないわけではありません。
ただ、食べすぎると脂が原因となって血流を阻害します。タンパク質の1日の摂取量の目安は体重1kgあたり1~1.5g。植物性・動物性併せての摂取が必要です。
葉酸
葉酸は細胞分裂や成長、DNAの形成に必僵不可欠な栄養素。葉酸はビタミンB群の一種で、新しい細胞や赤血球をつくるのを助ける働きがあります。 妊娠中だけでなく、妊娠前からの摂取を厚生労働省も推奨。ほうれん草やブロッコリー、レバーなどに多く含まれています。
また男性側の葉酸不足が原因で精子の奇形率があがるといわれています。男性の葉酸摂取量としては、食事以外で女性の約半分の1日あたり240μgです。
ビタミン類
妊娠ビタミンと呼ばれるビタミンEをはじめ、子宮環境を整えるビタミンA、妊娠糖尿病や低出生体重児などのリスクを軽減するビタミンDなどは、妊活中に積極的に摂取したい栄養素。
亜鉛
精子の形成や前立腺の働き、精子の運動と活性化に役立つ栄養素。亜鉛が欠乏すると、性欲の低下につながることも!女性ホルモンの生成にも必要なので、夫婦で摂取するのが望ましい栄養素。
亜鉛は継続して摂取することでその効果を実感しやすくなります。 男性の場合、必要な亜鉛量は12mg/日、上限は40~45mg/日とされています。
亜鉛を上手に食事やサプリメントで取り入れてなるべく摂取するようにしましょう。
鉄分
鉄分は赤血球をつくったり、酸素を体内に運ぶ重要な役割を果たす栄養棄。また粘膜をつくるので、ふわふわな子宮環境に整える働きも。女性は月経で毎月鉄分不足になるので多めに摂取を
妊娠しやすい食生活のポイント
- 食事は3食規則正しく色々な食材をバランス良く食べる
- よくかんで食べる
- 外食、インスタント食品、ファーストフードなどをなるべく避ける
白い食べ物を避けて、血糖値をコントロール
低炭水化物の食事療法 は、妊娠しやすい体重を維持し、インスリンレベルを低下させ、生理周期が安定します。
主食となる米やパンは、白く精製されたものほど糖質が高く、摂取しすぎると卵巣機能の低下をまねくといわれています。
炭水化物が消化され糖に変化する速さをあらわすGI値(グリセミック指数)60以下の食材で、血糖値を安定させる工夫をしましょう。
精白米のGI値(100gあたり)は84、 食パンは90~95もあるので要注意。雑穀や玄米を混ぜるか、白米だけなら1食当たり茶碗1杯程度にしましょう。
妊娠しやすい食べ物を積極的に摂取
妊娠体質をつくるためには、肉や魚、卵、豆腐など、動物性と植物性のタンパク質をバランスよく摂収することが基本です。
また、受精卵の着床率をあげるといわれているビタミンD(いわしや紅鮭など)、精子の数が増えて運動が活発になる亜鉛(カキや牛肉など)を意識して食べることもおすすめします。
ビタミンや葉酸を意識してたっぷり食べたい野菜
アボカドやほうれんなどに多く含まれるビタミンE、ブロッコリーやパプリカなどに含まれるビタミンCは、同時に摂収することで強い抗酸化作用を発揮。
卵子や子宮内膜、精子の質アップが期待できます。また、妊娠を望む女性に欠かせい葉酸、体を温める効果のある根菜なども積極的にとりたい食材です。
食べる順番で血糖値をおさえる
血流をよくするために肝心なのが血糖値コントロール です。血糖値が高い状態が頻繁にあると、血管が詰まりやすくなり、栄養分をふくんだ血液が体のすみずみまで届かなくなり、血流障害の状態になるからです。
食事の仕方で血糖値をコントロールする方法を紹介します。ごはん、メイン、野菜料理などがある場合は。まずは野菜料理を食べきってしまいます。
この場合、いも類、豆類、かぼちや、とうもろこしなどの糖質の多いものは除き、青物などそれ以外の野菜、きのこ海藻など食物繊維が豊富なものを先に食べます。
家で食事をする場合も、野菜か海藻の料理を先に食べましょう。次に、肉や魚、卵、大豆製品などのタンパク質を食べ、最後にパンやごはんです。
繊維質のものはゆっくり消化がされるので、最初に食べると血糖値がゆるやかにあがります。そのあとで、主食を食べれば、血糖値の急上昇がおさえられます。
また、食事のときに水分をとるのは、ナトリウム / カリウムのバランスをとるためにもいいですが、冷たいものを食事の最初におなかに入れてしまうと、胃腸の働きが止まってしまいます。温かいものや常温の飲みものがいいでしょう。
卵子の質を上げる食べ物
卵子を質を上げるには、卵子の質を下げる「活性酸素」 を除去することがカギ。 β一カロテンやビタミンC、ビタミン Eは抗酸化ビタミンといわれ、活性酸素を除去する働きがあります。
緑黄色野菜には抗酸化ビタミンが豊富で、これらは 体内でつくられないので、食事から摂取する必要があります、 あわせてとることで相乗効果をもたらすので、サラダなどで 毎日摂取しましょう。
ポリフェノールにも強力な抗酸化作用があり、アンチエイジングにも効果的です。鉄や亜鉛などのミネラルとタンパク質は抗酸化酵素の原材料になります。魚介類や大豆、のりや海藻類からとるようにしましょう。
Pick up! 卵子の質を上げる食べ物のレビュー
年齢の事もあり、すぐ体外受精を試そうと思っていたら、子宮筋腫摘出の手術を勧められ,6ヶ月ほど時間が過ぎていきました。 焦りもありましたが、その間に、漢方・針灸・ビタミン剤など、体に良いと思う事は、すべてやり、体外受精に望みました。 しかし2回とも流産という結果でした。 他にないか良いものはないか、卵子の質をよくするものはないか、探していたところ ...
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卵子に良い食べ物選びのポイント
- 活性酸素を除去する食材
- 抗酸化作用のあるポリフェノール
- 酵素をつくるミネラルやタンパク質
卵子の質を上げる食べ物一覧
大豆
ミネラルとタンパク質を効率的にとれる大豆。 大豆レシチンは血液のコレステロールをコントロールします。
にんじん
β一カロテンが多く含まれ、体内で必要なだけビタミンAに変わります。残りは抗酸化作用を発揮してくれます。
トマト
トマトの赤い色素、リコピンには、活性酸素を除去する働きがあり、ビタミンCも豊富。
ピーマン
豊富なビタミンCが老化や病気の原因になる活性酸素の害を防ぎます。体の免疫を強化する働きも。
かぼちゃ
緑黄色野菜はビタミンがいっぱい。抗酸化ビタミンや、強力な抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれています。
りんご
りんごに含まれるケルセチンには抗酸化作用が。また脂肪の吸収を抑え、コレステロール値や中性脂肪値を減少させる効果も。
かぶ
辛み成分のグルコシアネートは血液をサラサラにし、活性酸素を除去。がんを抑制する効果もあります。
その他
小松菜、ブロッコリー、緑茶、ココア、ブルーベリー、赤ワイン、なす、玉ねぎ、大豆、カキ、海藻類、ごま、アーモンドなど
- https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5372867/ [Accessed January 2019] "The Effect of Low Carbohydrate Diets on Fertility Hormones and Outcomes in Overweight and Obese Women" PubMed NCBI
- 浜松医科大学名誉教授 https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041733.html)(2019年1月05日に利用) 「日本人の食事摂取基準」(厚生労働省)(
Reviewed by
-
Sachiko Mitarai, MD
スープや炒めものなど、妊活には熱を加えた温かいものを食べることも大切です。食事をするときは、温かいものから先に食べるようにすると、体を効率的に温めることができます。また卵子の質を悪くさせるのは「活性酸素」。それを除去する抗酸化パワーの強い栄養素や抗酸化酵素をつくる栄養素を含む食材を使いましょう。ビタミンA・C・Eは合わせてとることで相乗効果が得られ、ミネラルとたんぱく質を組み合わせて食べると体内で抗酸化酵素がつくられます。ポリフェノールにはアンチエイジング効果もあります。